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ヘマトクリット値(Hct)とは

赤血球中のタンパク質の一種であるヘマトクリット値の量を表します。ヘマトクリット値が少ない状態を貧血と呼びます。ヘマトクリット値が過少な原因としては鉄分不足が挙げられます。

ヘマトクリット値の診断項目とポイント

血液検査における「ヘマトクリット値」の基準値や、基準値を超える(不足する)場合に疑うべき病気や治療法・改善方法などを解説します。

ヘマトクリット値の基準値(成人)

基準値(男性) 40.2〜49.4
基準値(女性) 34.4〜45.6
単位

 

ヘマトクリット値による診断ポイント

ヘマトクリットとは、血液中にある赤血球の割合をしめす値です。「赤血球」の項目で、血液の約45%は血球でその95%が赤血球、というように説明をしましたが、この割合が「ヘマトクリット値」です。

ヘマトクリット値は、赤血球数やヘモグロビン量などと総合的に判断すべきですが、過少であれば貧血、多すぎる場合は多血症の疑いがあります。なお、女性の妊娠中の場合は、ヘマトクリット値は少なくなりますので、異常ではありません。

 

ヘマトクリット値の異常により疑うべき病気・原因

以下は、ヘマトクリット値の異常により疑う事ができる病気や原因です。ただし、以下に示した病気はあくまでも一例です。異常値であったからといって、すぐに病気というわけではありません。また、他の要因と連動して初めて病気として診断されるケースもありますので、ご注意ください。

ヘマトクリット値(Hct)の数値が基準値より高い場合

  1. 多血症

ヘマトクリット値(Hct)の数値が基準値より低い場合

  1. 貧血

 

 

 

 

基準値等に関する注意

血液検査の基準値については、診察を行う病院等によって異なります。また、施設によって機器や試薬などの違いから検査値が多少異なります。
また、基準値については、健康な成人集団の95%が含まれる範囲をあらわしています。