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クレアチンキナーゼ(CK)とは

クレアチンキナーゼとは、筋肉収縮の際のエネルギーの代謝に関する酵素成分です。血液検査では、逸脱酵素として血液中(血清中)に存在するクレアチンキナーゼの濃度を計測することにより心筋障害や筋疾患などの病状を分析します。

クレアチンキナーゼ(CK)の診断項目とポイント

血液検査における「クレアチンキナーゼ(CK)」の基準値や、基準値を超える(不足する)場合に疑うべき病気や治療法・改善方法などを解説します。

クレアチンキナーゼ(CK)の基準値(成人)

基準値(男性) 55〜210
基準値(女性) 44〜166
単位 IU/L

 

クレアチンキナーゼ(CK)による診断ポイント

クレアチンキナーゼは、臨床的意義として、逸脱酵素(何らかの理由により細胞内に存在する酵素が血中に流入すること、多くは組織障害に由来します)として血中濃度を測ることにより筋肉に関する障害などを把握する事にあります。

クレアチンキナーゼの異常による病気としては、心筋梗塞や進行性筋ジストロフィー、甲状腺疾患、中枢神経系の疾患などが挙げられ、症状の進行と共に高い値となっていきます。

なお、クレアチンキナーゼには筋型と脳型の二種類があり、クレアチンキナーゼだけの計測では特定の疾患を限定する事はかなり難しいのですが、アイソザイム(クレアチンキナーゼ酵素の種類を詳細に検査する事)を測定することにより臓器を特定する事が可能です。

 

クレアチンキナーゼ(CK)の異常により疑うべき病気・原因

以下は、クレアチンキナーゼ(CK)の異常により疑う事ができる病気や原因です。ただし、以下に示した病気はあくまでも一例です。異常値であったからといって、すぐに病気というわけではありません。また、他の要因と連動して初めて病気として診断されるケースもありますので、ご注意ください。

・心筋梗塞
・進行性筋ジストロフィー
・甲状腺疾患
・中枢神経系の疾患