健康診断.com健康管理ガイド薬の使い方ガイド薬と副作用>妊婦・新生児・高齢者についての注意事項

妊婦・新生児・高齢者についての注意事項

薬の使用について特に注意したいのが妊婦・新生児への利用です。妊娠中の方や授乳中の方が薬を服用した場合、使用した薬が血液や母乳を通じて胎児や新生児に対して作用を及ぼすことがあります。また、高齢者の場合薬の副作用を自覚しにくいという特徴がありますので、注意が必要です。

母親から胎児や乳児への影響

薬は「薬が効くしくみ」でも解説したように血液にのって、体の患部に対して作用します。そのため、母親とつながっている状態の胎児は、母親の血液循環を通じて薬を取り込んでしまうのです。胎児の臓器・手足が形成される妊娠初期〜妊娠第15週くらいまでは、母親の薬の使用が先天性の異状に、それ以後の薬の使用は子宮内での発育に対しても作用するといわれています。
また、母乳で乳児を育てる場合は、母親の母乳も血液から生成されることから薬を飲んだ場合、その成分が母乳にも含まれてしまいます。新生児や乳児は肝臓の働きがまだ十分でないことから、こうした母乳に含まれる薬効成分が過剰にでて副作用を引き起こすこともあります。

妊娠中の方や授乳中の方は薬を飲む場合はしっかりと注意する必要があるのです。ただし、薬の中には使用しても問題ない薬もありますので、病気などで薬が欲しい場合は医師や薬剤師に必ず「妊娠中または授乳中であることを伝えましょう」

 

高齢者の場合

高齢者の場合、「肝機能が低下」していることにより薬効が通常よりも強くなり、副作用が出やすいという特徴があります。このため、薬の用量を守った場合でも薬効が出すぎて副作用が現れることがあります。

もう一つの問題として、高齢者の場合、副作用が現れても自覚症状がでにくいという問題があります。そのため、薬の服用を続けてしまい重大な副作用となってから薬の副作用に気付くというケースがあります。こうした問題を回避するため、自分は薬の副作用が出やすいということを意識する他、あとは、同居の家族などがそうちったサインを見逃さないようにするという対策をたてることが重要です。また、薬を飲んだことを失念するというケースもありますので、一回一回の薬を分けておくなど、物忘れにたいしてもしっかりとした対策を施しましょう。