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レントゲン検査とは

レントゲン検査とは、いわゆるX線検査において最も一般的な検査手法です。CTやMRIなどと比較すると画像の有用性などは決して高くはありませんが、その簡便性や経済性から今でも多くの疾患などを検査する目的で一般的なレントゲン検査が行われます。健康診断でもこのレントゲン検査が行われ、法定検診では「胸部X線検査」が実施されます。

レントゲン検査の原理

レントゲン検査(X線検査)の最も一般的な方法としては、X線照射装置とフィルムの間に体をおいて、そのフィルムに対してX線を放射させる事によりフィルムに焼き付けて画像化する手法が上げられます。ちなみに、通常レントゲン検査において、レントゲン検査の黒い部分を「明るい」、白い部分を「暗い」というように表現しますので注意が必要です。
理由としては、腫瘍や潰瘍といったものはX線の透過度が低くなる事から、レントゲン用のフィルムに対して白い影を落とす事からきているといわれています。

 

レントゲン検査の種類

レントゲン検査は、その検査対象などにより検査手法が異なります。ここでは、レントゲン検査における代表的な方法と、それにより見つけることができる疾患などを解説していきます。

胸部X線検査

胸部X線検査(きょうぶえっくすせんけんさ)とは、名前の通り胸部に対してX線を照射して、主に胸部分の疾患を発見する為に行われるレントゲン検査の一種です。「定期健康診断(法定健康診断)」の検査対象の一つとなっています。
肺ガン肺炎結核気胸といった非常に多くの疾患を発見する上で重要な検査方法の一つとされています。

 

腹部X線検査

腹部X線検査(ふくぶえっくすせんけんさ)とは、腹部に対してX線を照射して、主に腹部の疾患・病変を発見するために行われるレントゲン検査の一種です。腸閉塞や尿路結石などの状態を調べる為に用いられます。

 

歯科X線検査

歯科X線検査(しかえっくすせんけんさ)とは、主に歯に関する異常などを調べる為に用いられるレントゲン検査の一種です。虫歯の状態のほか、歯並びや親知らずの検査などに多く用いられます。

 

骨折・骨疾患X線検査

骨折や骨疾患に関して、レントゲン検査は非常に有効な検査方法の一つです(X線は骨を透過しないため、レントゲンでその異常を発見しやすい)。骨折などの骨の怪我のほかにも骨粗鬆症の検査などにも用いられます。

 

 

新しいレントゲン検査

近年では、技術の進展により様々なレントゲン検査(レントゲン様検査を含む)が行われるようになっています。CTやMRIなどはよくテレビなども使われる言葉ですので、皆さんもご存知かと思います。ここでは、それらの新しいレントゲン検査(X線検査)について解説していきます。

CT(コンピュータ断層撮影)検査

CTとは、放射線(X線)などを利用して物体を走査しコンピュータにより処理する事で体内の内部画像を構成することができるレントゲン検査の一種です。通常は断層として撮影しますが、コンピュータによる加工で立体的な像を撮影する事も可能です。短時間でほとんど苦痛なく検査できる上、多くの情報を得ることができることから、近年最も多く用いられる画像検査の一種です。

 

MRI(核磁気共鳴画像法)検査

MRIとは、核磁気共鳴という現象を利用して体内の内部情報を画像化する方法です。CTとよく似た画像が得られますが、CTとは異なる物質の物理特性に注目しており、CTでは得られない情報を得ることができます。厳密にはX線は用いないので、MRIはX線検査の一種ではありませんが、便宜上当ページで解説しています。

 

PET(ポジトロン断層法)検査

PET(ペット)とは、陽電子検出という現象を利用したコンピュータ断層撮影技術です。CTやMRIが主に組織を観察する為の検査方法であるのに対して、PETはSPECTと同様に生体の機能観察に特化した検査法です。もともとは中枢神経系における代謝レベルの観察に用いられていましたが、近年では、腫瘍組織における糖代謝に注目したガン検診に利用されます。

 

SPECT(単一光子放射断層撮影)検査

SPECT(スペクト)とは、画像診断法の一種です。体内に投与した放射性同位体から放出されるガンマ線を検出してその分布を断層画像にしたものです。PETなどと同じように生体の機能を観察する目的で行われる検査で、脳血管障害やガン、心臓病などの早期発見に有効とされます。