一般定期健康診断の受診時間

一般定期健康診断は、会社に実施が求められる健康管理上の制度です。厚生労働省の労働衛生対策ページでも、事業者の健康診断実施義務と、労働者の受診義務が案内されています。

厚生労働省の安全衛生Q&Aでは、一般健康診断は業務遂行との直接の関連で行われるものではないため、受診時間の賃金は労使間の協議によって定めるものとされています。ただし、円滑な受診を考えれば、受診に要した時間の賃金を事業者が支払うことが望ましいとも案内されています。

受診時間を有給扱いにするか、勤務時間として扱うか、所定休日や業務時間外に受けた場合をどう処理するかは、就業規則や社内運用で明確にしておく必要があります。従業員が受診しやすいよう、勤務時間内受診、半日単位の扱い、指定日以外の受診ルール、交通費の扱いを事前に案内しましょう。

特殊健康診断の場合

有害業務などに関係する特殊健康診断は、業務遂行に関して労働者の健康確保のために実施される健康診断です。厚生労働省の安全衛生Q&Aでは、特殊健康診断の受診に要した時間は労働時間であり、賃金の支払いが必要とされています。

ただし、対象業務、実施時期、時間外実施、移動時間、深夜勤務者の受診時間などは個別性があります。特殊健康診断に該当するか、就業規則や労使協定との関係、割増賃金の要否は、労働基準監督署や社会保険労務士に確認してください。

会社で決めておきたい勤怠ルール

場面事前に決めること従業員への案内
会社指定日の受診勤務時間扱い、移動時間、交通費、予約変更の方法対象者、場所、受付時間、勤怠入力方法を案内します。
指定外の日程・医療機関事前承認、勤務時間扱い、費用精算、結果提出期限自己判断で予約する前に確認するよう伝えます。
再検査・精密検査通常通院、病気休暇、有給休暇、会社補助の有無法定健診そのものとは分け、受診を妨げない表現で案内します。
特殊健康診断対象業務、所定労働時間内実施、時間外実施時の賃金業務上必要な健診であることと勤怠処理を明確にします。

会社側の確認ポイント

  • 受診時間を勤務時間として扱うか、就業規則や社内ルールに明記する。
  • 指定健診日以外に受ける場合の勤怠処理を決める。
  • 再検査・精密検査の受診時間は、法定健診そのものと分けて扱うか確認する。
  • 特殊健康診断に該当する業務がないか確認する。
  • 個別事情がある従業員には、日程変更や受診方法を柔軟に案内する。

勤怠処理で決めておきたい細部

論点決める内容トラブル予防のポイント
移動時間 勤務時間扱いに含めるか、直行直帰時の扱い、交通費精算。 健診機関までの距離で不公平が出やすいため、事前案内に含めます。
予約変更 業務都合・体調不良・育児介護などで変更する場合の申請方法。 未受診者への再案内と、受診拒否の扱いを分けて管理します。
夜勤・シフト勤務 明け勤務、休日、深夜帯前後の受診可否と勤怠入力。 安全配慮の観点から、無理な受診スケジュールにならないよう確認します。
再検査の通院 有給休暇、病気休暇、勤務時間中の外出、会社補助の有無。 再検査を受けにくくする案内にならないよう、制度を整理して伝えます。

従業員側の確認ポイント

会社から健診案内が届いたら、受診日時、移動時間、勤怠入力、交通費、指定外受診の可否を確認しましょう。再検査や精密検査を受ける場合は、通常の通院扱いになることもあるため、会社のルールを確認してください。

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参考・出典

法令・労務情報に関する注意

このページは一般的な制度情報です。賃金、労働時間、時間外労働、就業規則上の扱いは、会社の状況や健診の種類により異なり、診断・治療・法務・労務判断の代替ではありません。必要に応じて労働基準監督署、社会保険労務士、産業医などへ確認してください。